『ある男』

邦画

こんにちはっちゃん!

映画「ある男」鑑賞しました。

新宿ピカデリー

この作品との出会い


「愛したはずの夫はまったくの別人でした」半年前に映画の予告を観て、夫の正体が気になりすぎて本をすぐ買いました。平野啓一郎さん作の作品です。ある男の正体が分からないまま半年なんて過ごせないですよね。私と同じきっかけで本を買った人も多いはず。本にのめり込むって、時間を忘れて読むってこういうことなんだと実感したくらい集中して読めた作品でした。とても感情揺さぶられて考えさせられて読み応えありました。読み終わってからますます映画が楽しみになりました。

感想

ネタバレあり


俳優は妻夫木聡さん、窪田正孝さん、安藤サクラさんという実力俳優なので絶対良い映画になるなと思って期待していきました。結果、期待以上で見終わった後、演技だったのかと思うくらい自然すぎてすごいなって思いました。リアルでした。

今年初めに観た『前科者』と少々同じ気持ちになってしまいました…。
親が殺人者だから子供も悪い奴だと周りにからかわれて、本人は素直で真面目で悪い子じゃなく、むしろ良い人なのに普通に働けていたら絶対出世するくらいの人間力があるのに親のせいでとっても生きづらい人生を送っている。映画を見てて、周りの人は本人に向き合ってあげてよ、親は親、子は子でしょと思ったし、本人は正々堂々と生きてよと願っていました。


そんなある男を調査している弁護士「城戸」は調査を続けるにつれある男の人や心情を考えるようになる。優しい弁護士だ。調査していると気が紛れるというシーンがあったが城戸も自分の人生に生きづらさを感じながら生きていた。だから名前を変えて生き直していたある男に何かしらの思いはあったのだろう。

3人のそれぞれの人生は辛くて大変でなんでこんな目に合わなきゃいけないんだと叫びたくなる過去を持っているのに、ただただ生きてきた彼らに勇気をもらえた。私だったら生きるのが嫌になってしまう。

この作品で学んだこと


これから出会う人たちとはその本人としっかり向き合いたいなって思えた。
私たちは周りの人を、
結婚していないからきっとこういう人なんだと決めつけたり
独身だからと過去や未来を推測したり
こういう性格だから親も変な人だなと思ったり
勝手に人を判断してしまう

話してみたら仲良くなってみたらそんな事なかったという人はたくさんいる。だから人と直接話さないで人のことをあーだこーだいう人になるのはやめようと思ったし、私の事知らないで周りに何言われようが気にするのやめようと思った。

大きな事情がなくても、誰しも人生やり直したいと思ったり、別人になって生きたいと思うことはあるだろう。私はよく、もしもこの芸能人に一日だけなれたらこういう事したい!とか想像してしまう。みんな少なからずあるだろう。

戸籍を入れ替えただけで顔も性格も過去だって変わらないけどそれでも人生を新たにスタートしようと前を向いて生きた彼らに胸がズーンとなった。

毎日が新しいスタートだから、過去は捨てて生きようってある男に伝えたい。

りえと出会って家庭を持って過ごした3年半は本当に幸せな時間だったと思うし、自分の人生捨てずに生き抜いてよかったなって心底思った。

スクリーン6にて
Amazon.co.jp: ある男 (コルク) 電子書籍: 平野啓一郎: Kindleストア
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